ブログを制作した経緯
私は、大学を卒業してから約10年間、携帯販売の仕事に携わってきました。
お客様一人ひとりの生活に寄り添い、通信サービスや機種選びをサポートする中で、「人の役に立つ」というやりがいを感じていました。
しかし同時に、仕事を続けるうちに、漠然とした不安が大きくなっていきました。
「このままで、自分の将来は本当に大丈夫なのだろうか」と。
33歳を迎えた今、私は 「エンジニアになる」という新しい目標 を掲げました。
まだその途中であり、勉強中の身です。ですが、だからこそ今このタイミングで記録を残すことに意味があると感じています。
エンジニアを目指そうと調べ始めたとき、私はすぐに壁にぶつかりました。
“未経験でも大丈夫”という言葉の裏には、実態の見えない人材派遣業界の仕組みや、
スキルアップの機会がほとんど得られない環境があることを知ったのです。
本当に努力が報われる道はどこにあるのか――。それを確かめながら進むのが、私の現在地です。
このブログは、そんな私自身の 「エンジニアになるまでの軌跡」 を記録していく場所です。
職業訓練校での学習内容や使っている教材、学習環境の実情などを包み隠さず共有し、
これから同じ道を歩もうとする方が、間違った情報に惑わされず、自分に合った方法で進めるようにしたい。
まだ何者でもない私だからこそ伝えられる、“リアルな過程”があります。
このブログが、同じように不安を抱えながら挑戦する誰かの一歩を後押しできれば幸いです。
携帯販売10年で学んだことと、限界を感じた瞬間
大学を卒業してから約10年間、私は携帯電話の販売の仕事に携わってきました。
最初の頃は、本当にやりがいを感じていました。
お客様の生活に寄り添い、「スマートフォンで家族と写真を共有したい」「料金を少しでも抑えたい」といった声に応えることで、感謝の言葉をいただける瞬間が何よりも嬉しかったのを覚えています。
通信というインフラを支える仕事に、誇りさえ感じていました。
しかし、時代が進むにつれて、携帯業界の現場は大きく変わっていきました。
次々に登場する新機種は、性能こそ上がるものの、もはや代わり映えがせず、
「どこが変わったのか説明できない商品」を売る日々が続きました。
さらに、かつてはお客様に喜ばれていた料金プランも、年々複雑化・改悪され、
販売員自身でさえ理解に苦しむほどの内容になっていきました。
そして何より苦しかったのは、「安いのは今だけですよ!」 といった言葉を使って契約を急かす、
もはや“押し売り”に近い販売手法が当たり前になっていったことです。
現場の販売員たちは数字を求められ、会社からのプレッシャーを受け、
心の中では「お客様のためになっていない」と分かっていながらも、
目の前のノルマをこなす日々に追われていました。
かつては「ありがとう」と言われる仕事だったのに、
いつの間にか「もう結構です」と煙たがられる存在になってしまった。
その現実を受け止めたとき、私は深い無力感を覚えました。
ただ、同時に気づいたこともあります。
「自分は、本当に人の役に立ちたい」という思いは今も変わっていない。
違う形で、もっと誠実に人を支えられる仕事があるのではないか――
そう考え始めたとき、目にとまったのが「プログラミング」という世界でした。
自分の手で仕組みを作り、人の生活を便利にできる。
携帯販売の経験で培った“問題解決の視点”を活かせるのではないかと思ったのです。
ここから、私の新しい挑戦が始まりました。
エンジニア転身を決意した理由
携帯販売の仕事を10年間続けてきた中で、私はずっと違和感を抱えていました。
それは、社会全体が急速にデジタル化・DX化していく一方で、
携帯販売の現場だけが、まるで時代に取り残されているような感覚でした。
AIが進化し、オンラインで何でも契約・購入できる時代になっても、
店舗ではいまだに紙の契約書や複雑なシステムを使い、
手作業での登録や確認に追われる毎日。
効率化どころか、むしろ業務は増え、顧客満足よりも“数字”ばかりを求められるようになりました。
そして、現場で働く販売員に対しての世間の目も変わっていきました。
「また携帯の営業か」「どうせ安いのは今だけなんでしょ」――
かつて感謝されていた仕事が、いつの間にか煙たがられる存在になっていたのです。
それでも、誰かのために誠実に対応したい気持ちは変わりませんでした。
しかし、その気持ちだけでは、もはや通用しない時代になっていることを痛感しました。
一方で、社会全体を見渡すと、AIやプログラムによって
あらゆる仕組みが自動化・効率化されていく流れが加速していました。
その変化を見て、私ははっきりと感じたのです。
「このままでは、時代に取り残される」 と。
同時に思いました。
「仕組みを作る側になれば、人を疲弊させない働き方ができるのではないか」 と。
使う立場から、作る立場へ。
人を押し売りで説得する仕事から、人の課題を仕組みで解決する仕事へ。
それが、私がエンジニアを目指す大きな理由です。
AIが当たり前の時代に、人間ができる本当の価値を考えたとき、
“作る力”こそが自分を守る武器になる。
そう確信し、私はエンジニアの学習を始めました。
このブログでは、その過程を正直に記録していきます。
未経験エンジニアの理想と現実のギャップ
エンジニアを目指すと決めたとき、私は最初から厳しい道だという覚悟はありました。
特に30歳を過ぎてからの転職は簡単ではないと分かっていましたが、
それでも心のどこかで「求人を数多く応募すれば、どこかは採用してくれるだろう」と思っていました。
実際に転職サイトを開いてみると、「エンジニア募集」「IT人材急募」といった言葉が並び、
一見、チャンスが多いように見えました。
しかしよく見ると、その多くには「実務経験2年以上」「開発経験者のみ」などの条件が並び、
“未経験可”の求人はほとんど存在しないという現実に直面しました。
IT業界は人手不足と言われていても、その“人手不足”とは即戦力の不足であり、
学び始めたばかりの人間に門戸が開かれているわけではなかったのです。
その現実に気づいた瞬間、私は考えるよりも先に動き出していました。
「待っていても誰も拾ってはくれない」と痛感し、
すぐに独学を始め、基礎から学べる教材を探し、
並行して職業訓練への応募を決意しました。
この行動の速さの背景には、携帯販売員として働いていた頃に感じていた
“人材ビジネスの裏側”への違和感がありました。
「未経験でも歓迎」と言いながら、実際には即戦力しか求めていない。
そうした構造が、販売業界にも、そしてIT業界にも深く根付いていることを私は知っていたのです。
だからこそ、私は表面上の“未経験OK”という言葉に期待するのではなく、
自分の力で技術を身につけ、確かな実力で道を切り開くしかないと覚悟しました。
このときの判断が、今の私を大きく動かすきっかけとなりました。
エンジニア業界に潜む人材ビジネスの闇
エンジニアを目指す人の多くが、最初に目にするのは「未経験歓迎」「充実した研修あり」という求人です。
一見、希望に満ちた言葉に見えますが、その裏には現実とはかけ離れた構造が潜んでいます。
私は携帯販売の現場で働いていたとき、エンジニア求人で採用された人が、なぜか販売の現場に派遣されてくる光景を何度も目にしてきました。
「プログラミングを学びながら、実務経験を積ませてもらえる」と信じて入社したはずの人たちが、
実際には携帯販売やコールセンター、工場といった全く別の職場に回されているのです。
その理由を尋ねると、会社側は決まってこう説明します。
「今はまだ知識が足りないから、現場に出すことはできない。スキルが身についたら配属する。」
しかし、その“スキルが身につくまで”という期間には、明確な期限がありません。
研修が終わっても開発に携われず、何ヶ月、何年と異業種の現場に派遣され続ける人も少なくありません。
本来エンジニアとして育てるはずの人材が、労働力として使われてしまう。
そんな仕組みが、堂々と業界の中に存在しているのです。
こうした構造は、携帯販売の世界でも見慣れたものでした。
「キャリアアップ研修」「正社員登用制度」といった名目で人を集め、
実際は派遣先の穴埋めとして使われる。
私はその現場を長年見てきたからこそ、“エンジニア業界の人材ビジネス”にも同じ匂いを感じたのです。
IT業界は人手不足だと言われますが、正確には“安く使える人手”が不足しているだけです。
未経験という言葉の裏で、多くの人がスキルを身につける前に現場へ送り出され、
本来の目的である「技術職としての成長」を奪われています。
この現実を知らずに飛び込めば、理想とまったく違う道を歩むことになる。
だからこそ私は、**「正しい情報を発信し、これから目指す人が騙されないようにしたい」**と思っています。
このブログでは、そうした“見えない構造”を明るみに出し、
真剣にエンジニアを目指す人たちが正しい道を選べるように発信を続けていきます。
今後の目標と発信していく内容
ここまで書いてきたように、未経験エンジニアの世界には理想と現実のギャップがあります。
そして、その構造を理解しないまま転職活動を始めると、
努力しても報われない環境に入ってしまう危険があります。
だからこそ、私はこのブログを通じて、**「本当に学ぶべき環境とは何か」**を明らかにしていきたいと思っています。
私自身、独学と職業訓練の両方を経験しながら、
・どんな教材が理解しやすかったのか
・どんな環境がスキルを伸ばしやすいのか
・どんな企業が“育てる気がある”のか
を、ひとつずつ検証していくつもりです。
具体的には、これから以下の内容を中心に発信していきます。
- 💻 学習記録の共有
→ どんな教材を使い、どのように理解を深めていったのかを時系列で記録 - 🧠 未経験者向けの学習の落とし穴
→ 独学でつまずいたポイントや、情報の取捨選択についての実体験 - 🏢 転職活動・企業分析
→ 「未経験歓迎」の裏にある採用構造や、応募前に確認すべきポイント - 🧭 信頼できる学習・キャリア環境の見極め方
→ 無料カウンセリングや職業訓練の実態などを、実際に体験して発信
私はこのブログを、単なる「学習記録」ではなく、
“これからエンジニアを目指す人の地図” にしたいと思っています。
年齢、経歴、スキル――どんな壁があっても、
正しい知識と判断力があれば、必ず道は開ける。
そのことを、自分自身の挑戦を通して証明していきたい。
この先どんな結果になるかは分かりません。
けれど、私はこのブログを通じて、
“現実を正しく知り、誠実に努力する人が報われる社会”を目指していきます。
同じ道を歩むあなたへ
もしあなたが今、
「この年齢からでもエンジニアになれるのだろうか」
「未経験の自分には無理なんじゃないか」と不安に感じているなら、
その気持ちは私にも痛いほど分かります。
私も、まさにその不安を抱えた一人です。
やる気は誰よりもあるのに、
「未経験」「30代」というレッテルだけで門前払いされる現実。
どれだけ努力しても、最初の一歩すら踏み出せない人がたくさんいる。
その理不尽さを、このブログを通して少しでも変えていきたいと思っています。
私はこれから、あえて“怪しい求人”にも応募し、その実態を自ら確かめていくつもりです。
求人票に書かれている「未経験歓迎」「研修あり」「正社員登用」――
その言葉の裏に何が隠されているのか。
本当に成長の場なのか、それとも労働力として消費されるだけなのか。
自分の目で見て、経験し、事実を伝えていきます。
このブログは、きれいごとだけの学習記録ではありません。
年齢や経歴を理由に諦めさせられてきた人たちが、
**正しい情報と覚悟を持って前に進むための「道しるべ」**にするつもりです。
私は、まだ何者でもありません。
けれど、だからこそ見える現実があります。
これからも一つひとつの経験を正直に記録し、
「努力が報われる世界」を少しでも近づけるために行動していきます。
もしこの文章を読んでいるあなたが、
今まさに同じ場所で立ち止まっているのなら、伝えたいことがあります。
── 焦らなくてもいい。
あなたのやる気は、必ず武器になる。
このブログが、同じ想いを抱く誰かの背中をそっと押せるように。
私はこれからも、“現実を見つめ、希望を捨てない挑戦”を続けていきます。